
2025年6月6日 マダガスカル旅行記NO.3

ホテルから車で約1時間。ガイドさんの運転する車に揺られながら、マダガスカル北部に位置するノシベ島へ向かいました。ここはイランイランの栽培で知られる地域です。移動中の景色も美しくどこかゆったりとした空気が流れていて、それだけでも癒されるようでした。
目的地は、動物園の敷地内にあるイランイランの蒸留工場。
柔らかく、甘く、高貴な香りに包まれて、まるで時がゆっくりと流れていくような感覚に。その芳醇な香りはどこか懐かしくてノスタルジックな表情を感じさせるものでした。
実際の蒸留工程を見ることはできなかったのですが、現地の方にお話を聞く中で、その丁寧な作業には改めて心を打たれました。
イランイランの花は、ひとつひとつ手作業で摘み取られ、丁寧に抽出されているのだそうです。しかも、500kgの花に対して水300リットルを使い、ようやく12.5リットルの精油が採れるという、なんとも贅沢で繊細なプロセス。この香りがどれほど貴重で、どれほどの手間と愛情が注がれているのかを知って、ますますその香りが愛おしく感じられました。
私はありったけのアリアリ(現地通貨)を使い、イランイランの精油と、さらに希少なエクストラ・イランイランの精油を思わず爆買い。
これはもう、自分へのおみやげ…というか、ご褒美です(笑)。
この精油を使って、あのときのマダガスカルの風景や空気をそっと閉じ込めたような、そんな香りをつくってみたいと思っています。